第21回 限界費用ゼロ社会は実現するのか?
今回のテーマは、「限界費用ゼロ社会について」です。
少し前の話になりますが、「限界費用ゼロ社会 “モノのインターネット”と共有型経済の台頭」という書籍が話題を集めました。 アメリカのエコノミストで独メルケル首相のブレーンなども務める『ジェレミー・リフキン』の著書で、IoTなどの技術進化により、そう遠くない将来において、世界中の多くのモノやサービスは、限界費用ゼロ=無料(タダ)で利用できる社会が実現すると記されています。
すでに、「LINE」や「Skype」といった無料で電話やメールができるサービスが登場しており、インターネット上では無料で多くの情報を得ることができるようになりました。
信じられないかも知れませんが、この本では、限界費用ゼロ社会が(1)IoT、(2)再生可能エネルギー、(3)MOOCなどによって現実のものとなるという証明がいくつかの事例をもとに実証されています。資本主義経済は、生産性を高めることで利益を向上させることを追求してきました。生産性を高めることは、すなわちコストを下げることにつながります。 そして、その行きつく先にあるのが、コストが最も下がったコストゼロの社会なのです。
限界費用ゼロ社会になると、わたしたちの生活はどのように変化するのでしょう。一つには、多くのモノやサービスを無料で受けることができるため、お金が必要ではなくなります。また、モノを「所有」する時代から「共有」する時代へと移り変わり、必要なものを必要なときに、必要なだけ使うようになります。2015年に本書は発刊されていますが、同じ頃国連サミットで採択された持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)も非常に近い考えが根底にあるのだと感じます。
これから社会がどのように変化していくのかを見ていけたらと思います。
次回は、「ついに決まった新元号」についてお話します。楽しみにしていてください。
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